「ムーンライズ・キングダム」試写会レビュー

「オシャンティー」で包む渦

「ムーンライズ・キングダム」:評価75

監督:ウェス・アンダーソン 出演:ジェイソン・シュワルツマン、ビル・マーレイetc

 

想像通り、監督のオシャレな映像を楽しめるほのぼのコメディーでした。

しかも、今回はカメラワークが進歩を遂げていて非常に美しい風景が多かった。

特に「影」を上手く使い、まるでストップモーションアニメのようなタッチを醸し出していた。多分、前作の「ファンタスティックMr.FOX」で習得した技だろう。彼の才能はまだまだ伸びるなと感じた。

 

中身に関しては、想像以上にドロドロだ。

駆け落ちに不倫に、孤児問題など作品のあらゆる箇所にシリアスな部分が散りばめられていた。しかし、そこを映像美と独特の笑いで非常に「ライト」に魅せるから凄い。

例えば駆け落ちした弱冠12歳の男女がこの作品に出てくる。しかし男は垢抜けていないくせに、女がメッチャSEXYなまるでウディ・アレンの作品のようなちぐはぐ感が表現されている。また、いつもは「悪を退治するおっさん役」がおおいブルース・ウィリスが役柄こそポリスだが、どこか腑抜けてやる気がないのんきな役を演じている。

 

ウェス・アンダーソンの作品は一ヶ月後くらいにはストーリーを忘れてしまうが(この作品もそうかもしれない...)、のどかでクスりと笑える雰囲気を楽しめる魔法だなと再確認させられました。