「インターミッション」:銀座シネパトスにて

シネパトスの自虐をみよ!

「インターミッション」:評価50

監督:樋口尚文 出演:香川京子、竹中直人、秋吉久美子、染谷将太etc

 

 今月で閉館となる老舗の映画館シネパトスを愛する人たちが織りなすオムニバス。名画座かつ、お色下映画専門館なためいままでスルーしてきた映画館だが、この度潜入してきました。

 この映画館、そこら辺にある映画館と格が違います。まず、映画館のアーケード隣に居酒屋があるところです。まるで高倉健のやくざ映画に出てきそうな雰囲気が醸し出されていました。次に、映画の上映中に地下鉄の音が聞こえるところだ。そして、最後に意外とキャパシティが大きかったところだ(177席)。

 さて、そんなエキゾチックな空間で観た映画は...ちと残念だった。

 オムニバス形式なのは、いろんな役者の都合に合わせた良いシステムだが、内容がプロパガンダ臭いのだ。普通この手の映画なら映画館を愛する映画になるはずなのだが、「シネパトスのことよりも脱原発を訴えよう」という魂胆が強く、しかもその描写に限って上野や東京駅の黒い車のように騒々しく描かれている。終始シネパトスの自虐だし、ラストに限ってはあれだから、愛情なき映画に思えてしまった。

 そんな映画だが、名画座だけにオムニバスのタイトルに本気をだす。映画検定1級レベル出ないと分かりかねるタイトルの連続だったが、どうやら作品の中身と絶妙に掛けているらしいことが、最後の「奇跡(カールTドライヤー)」で分かった。

 連帯感も無く、内輪だけで盛り上がっている作品なのだがシネパトスで観るとなんだか許せてしまうそんな記念碑映画でした。