「ボクたちの交換日記」:TOHOシネマズ西新井

ウッチャンは映画とTV番組の違いを理解していた(^_^)

「ボクたちの交換日記」:評価85

監督:内村光良 出演:小出恵介、伊藤淳史、長澤まさみetc

 

 数年前に話題になった放送作家鈴木おさむの書いた話を、ウッチャンが映画化した作品。しかし、このストーリーを映画化するのは正直難しいと思っていた。しかもお笑い芸人が撮るとなると難易度は上がる。まず、「交換日記」という設定だ。交換日記は読むもの且つ長く続けるものだから、ずっと交換日記の中身を映す手法は使えない。ましてや、テンポ良く交換日記の中身を展開しなければ冗長さを感じさせてしまうのだ。観客に読ませることなく、映画の良さを用いて交換日記の中身を伝える手法が必要なのだ。またこれをお笑い芸人に撮らせると、自分の仲間贔屓に走って演技指導がされなかったり、最悪の場合、映画の中で暑苦しいコントを始めてしまう。

 しかし、流石映画学校を出ているだけあってウッチャンは分かっていた。この話は、TVでよく見かける芸能人を魅せてはいけない作品だと。彼らは山頂を目指すお笑い芸人に希望を見せるために使う駒だと。だから、役者も既存のお笑い芸人を使わずキチンとした役者を使っている。しかも演技指導もキチンとされているためか、「見事に寒いコント」→「進化した面白いコント」→「原点に戻り面白くなったコント」を伊藤×小出コンビに演じさせることができていた。私自身、お金に汚い某番組やくだらないクイズ番組に嫌気が差し、暑苦しいお笑い芸人がすっかり嫌いになってしまったが、久しぶりに純粋なコントを観られて良い気持ちでした。そして、お笑いコンテストのシーンも知名度の低い本物のお笑い芸人を使うことで臨場感を沸き立たせていた。彼らにとっても良い勉強になるとは、流石多くは数年で忘れ去られる厳しい芸能界の上層部を仕切るだけあって素晴らしい演出を監督は仕組んでいたのだった。

 カメラワークに若干の違和感(プールのシーン)があったり、ラストのくだりが冗長に感じたものの、松本人志や板尾創路に次ぐこれからも伸びる芸人監督だなと思った。