「県庁おもてなし課」:TOHOシネマズ 日劇にて

クイズ:この作品の中で見受けられる駄目ビジネスマナーを挙げなさい

「県庁おもてなし課」:評価60

監督:三宅喜重 出演:錦戸亮、堀北真希、高良健吾etc

 

 昨日、図書館に予約していた原作が届き、今日全速力で読み切って挑んだ最近流行りの有川浩の作品。原作を読むと、映画化の難易度が高いことに気づくだろう。なんたって、数年前にはやった「もしドラ」と似たテイストなのだ。別に、経済学者の教えを参考に高知県県庁にある「おもてなし課」を運営する話ではない。この話は、保守派の多い高知県の役所でいかに大事業を始めるかという指南書なのだ。そこには、ビジネスマナーや保守な上位階級を動かすテクニック、発想の転換術などが沢山秘められている。これだけなら別に映画化はさほど難しくはないのだが、問題は「甲子園に行って終わり型ストーリー」と酷似していたことだ。事業の軌道に乗って終わるまでを描いたこの作品。

 そしてさほど絶望的状況に陥らないこのストーリーは無残にも安易に映画化された。細かいシーンから早速ミスが綻ぶ。自転車の描写に始まり、電話の主の厳しさ減少、やけに長いしっとりムードと残念なシーンが多く、途中からたるくなった。

 また実際に小説通りのミスを映像で視覚、聴覚でとらえると、あまりのビジネスマナーのなってなさに、しかも県の役員たるものがしているだけに腹が立ってきた。「もしもし」で電話応対を始めるところ、ぬれた名刺を無理矢理渡すところ(名刺ケース中のブツはぬれてないはず)、「そうですか」、えっつ信じられないってフレーズを思わせる「えっ」「はっ」と言った受け答えなど、自分もバイト先で時折敬語等は誤用するがこの凄惨なほどになっていないっぷりには目を覆わんばかりでした。

 とはいえ、こんなに爽やかで熱い男と可愛く出来る女が魂込めて頑張っていたら高知県に行きたくなるものだ。私はハングライダーをしたくなったぞ。

 だから地方宣伝映画として観ると、この映画は成功だと言えよう。