「スタンリーのお弁当箱」:シネスイッチ銀座にて

校長!先生が搾取しています!

「スタンリーのお弁当箱」:評価75

監督:アモール・グプテ 出演:パルソー、デヴィヤ・ダッタetc

 

 インド映画はもはや歌とダンスがないと成り立たないらしい。アッバス・キアロスタミの作品と似た静かな雰囲気かなと思いきや、ロックな教育映画でした。

 スタンリー少年はクラスの人気者だが、家が貧しいためか弁当を持ってくることができない。友だちがスタンリーに施しを与えるが、弁当をいつも持ってこないで人の弁当を搾取する鬼教師の迫害を受けてしまう。

 そんなスタンリーの心情を、魂のこもったインド音楽が語るのである。心情を歌にのせるといえば、ミュージカルのイメージが強い。ましてやインド映画だ。しかし、これはインドの教育機関が関与しているためど派手な踊りを制限。つまり歌だけで心情を語るのだ。そして、物語中盤に苦し紛れに、ダンスシーンを入れるところにインド人の維持を感じさせる。このような斬新さ、そして先のストーリーのネタバレをしているのだがお構いなしのテキトー演出に爆笑だ。テキトー演出と言えば、冒頭のミニアニメが酷い。ストーリー概要のネタバレもいいところ。そんな、歌舞伎やオペラみたいに事前にストーリーを知っておく必要がある話じゃないだろと思わせるシーンだ。

 そして、この映画の最大の見せ場はスタンリーと仲間が鬼教師からの搾取を逃れるため画策するシーン。金持ちの弁当目当てで昼休みにやってくる鬼教師を、様々な策略で逃避する。校長に直談判せず直接勝負するところが子どもらしくて面白い。

 こんな滑稽な作品だが、一応教育映画である。国が関わっているためメッセージを伝えねばならない。そのメッセージが後半に描かれるのだが、前半とのギャップ差が広すぎて衝撃を受ける。前半部分は、どこか児童小説を読んでいるような雰囲気で映像のタッチも学校のカラフルな壁などの影響もあって柔らかく見えるのだが、後半において荒い映像を使いドキュメンタリータッチの度合いを上げることで、インド貧困層の子ども問題を浮き彫りにしている。そして、こんなめちゃくちゃな話をじっくりと観察していくと、教育心理学で習った事項が沢山見えてくる。

 このように、教育映画としてもコメディ映画としても楽しめる、まあネタバレはあるけれど憎めない代物でした。

P.S.入場者プレゼントでもらったインド菓子。

ボロボロこぼれるし、やたらと辛いし、映画館で食べるものではなかったww

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コメント: 1
  • #1

    sprawdź sam (水曜日, 01 11月 2017)

    nieprzynoszenie