地球の急ぎ方~モロッコはイン・シャー・アッラー編~

三日目 ネクスト、メクネス

 ジングル・オールザウェイ

 地球の反対からはるばるカサブランカにたどり着きましたチェ・ブンブンは。

 

 さて、三日目にしてようやくモロッコのことを話せる。

 まず、モロッコの現地通貨ディルハムは日本で換金することができない。法律でディルハムの国外持ち出しは禁止されているからだ。(でも余った金は普通に持ち帰れるんだけれどね)。故に、空港で換金。初日からチェ・ブンブンの予算に打撃を与え続けているのだが、ここに来て秘密兵器が功を奏す。ドルを持ってきていたのだ。実はアメリカ留学したさいに100ドルぐらい余ったので自宅に封印していたのだ。しかも、大学時代中にアメリカへ行く気0。ユーロは今年のフランス留学で使用するので、ドルが重宝。日本円はいざというときに1万円換金すれば良い状態にまで持ってくることに。これで帰国したとき、2週間約5000円で暮らす羽目になることは免れた。

 

 私たちを乗せたバスは行程表の大穴を埋めるため、フェズをカットし、メクネスへ向かうのであった。

 昼、ようやくタジン料理が食べられる店へ。

 あのコミカルな形に触れてみたいと思っていたら、添乗員が

 

 「お飲み物は何にしますか?」

 

 と訊いてきた。

 もちろん、ここは治外法権。カサブランカビールを注文するぜ。

 ちゃんと学校の日本国憲法の先生に訊いたもん。

 

 「日本では19歳で酒は飲めないけれど、18歳以上で飲酒が許可されている国では酒を飲めるのですか?」

 

 メールで帰ってきた。大丈夫だってよ。日本の憲法は海外では影響を与えないらしい。ってことで早速注文、ばあさんたちにドン引かれた。

 

 「あっつ不良少年だ」

 

 説得するのに時間を要したが、なんとか購入。カサブランカビールはハイネケンに比べるとちとラガーだが呑みやすかったぞ。意外と薄味のタジンさんにこのビールの辛さがあう。

 

 あれ、モロッコってイスラム圏。飲酒ダメじゃないの?と思ったら普通に売っていた。ただ、隣の円卓の現地人は確かにビールもワインも呑んでいない。観光客向けなのかなアルコールは。

 

 

 モロッコの首都はカサブランカでもフェズでもマラケシュでもない。ラバトなんだって。元々政治の中心はフェズだったのだが、フランス軍がモロッコ侵攻保護領化するに伴い、フェズは政情が不安定だっため、ラバトに移したのだそうだ。

 

 さて、そんなラバトの路を横目に急遽追加スポット世界遺産あるメクネスにやってきた。そうそう、広場の喧噪を観たかったんだよ。蛇遣い。パフォーマー、ガラクタ商人エロセトラ...ヴェネチアの偽物物売り集団とは規模が違う。まるで男子校の文化祭のよう。ツアー客の集団を見かけるとガイドが何を語ろうがツアー旅行者に猛烈に売り込む。まるでナンパの現場を目撃しているようだ。

 

 それはさておき、ここ古都メクネスは世界遺産に登録されている。背後に見えるマンスール門。写真では分かりづらいが、門に刻まれた細かい模様と威厳さに圧倒された。早速撮影。マンスール門よりも門目の前の通りを通るヒューマンストリームを撮った方がいい画となり得たのは皮肉な話である。

 マンスール門が何百年も保存されているのは、彼らのおかげである。モロッコの随所にある門にはよく、修復おじちゃんがいる。こういう姿を見ると、日本が如何に整備され尽くしているかがよく分かる。フランスやアメリカですら、しょっちゅう悪路を工事している。デンマークでもよく工事中の看板を見かけた。その周辺は、どこも機材が散在しているのだが、日本ってそういった風景をあまり見ない。いや、もしかしたら空気と同化して気がつかないだけかもね。今度シックスセンスを使って探してみよう東京のダーティを。

 モロッコに発つ前、Youtubeでモロッコ旅行者のレポートを観たんだ。

https://www.youtube.com/watch?v=GCMGG6fTss4

 

 どうやら、モロッコの猫は懐くらしい。そういえば「ネコライオン」の著者、岩合光昭の猫を撮すテレビ番組でもモロッコの猫紹介されていたっけ?僕はどうも、猫に好かれないらしく、東京下町の猫に嫌われているのかいつも警戒モードに入られてしまう。そんな僕でもモロッコの猫には懐かれた。カメラで猫を撮ろうとするとすり寄ってくる。逆にすり寄られすぎて写真を撮るのは相変わらず難しいのだが、猫好きには嬉しい限りだ。目つきが悪い猫もすり寄ってきます。猫好きは生涯にモロッコに行くべきだよ、きっと。 

 

 さて突貫工事で通過したメクネス。そこから、エルフードのホテルまでは長い道のりだ。しかし、飛行機旅よりもバス旅は飽きさせない。特にモロッコは面白い。てっきり赤茶けた風景しかないのかと思いきや、雪の峠道に突入。まるで東京から山形へと向かう道中のような景色が広がっていた。しかも寒くなってきたぞ。

 ジミ・ヘンドリックスにも影響を与えたモロッコだが、こんな雪景色だと"Purple Haze"も"Bold As Love"も似合わない。どちらかというと、尾崎豊やヨーロッパ(特に北欧)の音楽が似合う。ってことでヨーロピアンミュージックをBGMに仮眠をとるチェ・ブンブンであった。

 24:00

   この時刻が意味するものは、僕らがホテルに着いた時刻である。

 路が悪路だったため、22:00に着くはずが次の日になってました。

 おっつ、明日は砂漠ツアーが朝から。4:30起きって厳しいわ。

 と飯食って、久しぶりの風呂でゆったりしているうちに2時を迎えてしまったチェ・ブンブンは嘆く。人生で3日も徹夜したなんて初めてだ。通常テスト期間中だろうが23:00には寝る僕がエクストリーム断食ならず、エクストリーム断眠敢行。正直気分がハイでしょうがない。ぐっない、2時間半後、果たして起きられるのだろうか?