地球の急ぎ方~モロッコはイン・シャー・アッラー編~

四日目-1 砂漠に埋まるAKACHAN

 2時間半後、目覚ましが鳴るものの、起きられず、出発五分前に起床。

 寝ぼけながら、焦り、急いで身支度。ロビーに集団がいるのだが、「おはようございます」と声を掛けても妙に反応が悪い。あれっ怒っているのかなと思いきや、どうやらそのグループは中国人ツアー集団だった。当然ながら日本語が通じる訳ない。寝ぼけていた僕は、中国人の一人を添乗員さんとすっかり勘違い。フロントの男が「ウチヤマサンイマスカ?」と言っている。

 

 疑心暗鬼について行ったらまさにビンゴ。10分遅れで合流しました。小学校時代から5分前行動を徹底していた僕がまさかの失態。そして、老人達いつ睡眠とってたの?と思うぐらいの集合率の良さに驚かされた。これは大学生のツアーじゃないんだなと身に染みて実感。遅れてごめんなさい。

 

 本当は、ここに夜景を載せたかった。というのも、ビルの光でチカチカと照らされる東京では観られない天然のプラネタリウム。モロッコロケしたジム・ジャームッシュの「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」の冒頭で何故、星空を撮しだしたのかが分かった。本当に素晴らしい。カメラでは表現しきれない、オリオン座や北斗七星などといった星座が3:00の虚無な空間に広がっていた。僕たちの乗る4WDは、路を通っているのかも分からない暗い荒野を越えてたどり着いた。100m先に見える謎の建物以外何も見えない空間から愉しむ天然のプラネタリウムに感動した。やっぱりモロッコに来て良かった。と本日は3回痛感したのだが、その一回がこれである。

 

 2回目は砂漠で念願の写真を撮りまくれたことにあった。暗い砂漠をらくだに乗って行脚する。僕のらくだは降りるときに注意が必要。反動がライフルを撃ったときのように激しい(実は昔ライフルと拳銃を撃ったことがある。)。「らくだは楽だ」というだじゃれがあるけれども、楽とは言いがたい。サイコーに楽しいとは言えるがな。

 

 さて、以下は僕が砂漠で撮った写真である。

作品1「カメラのポジション」

 暗路を渡り目的地に着いた僕たちを待っていたかのように陽が昇り、トップシークレットだった砂山の全貌が黄金色に輝きながら明らかにされる。その黒とオレンジのコントラストバックにおばあさん達が現地人と交渉して写真の構図を決めようとしている。意外と砂山をバックに撮影するのは難しい。ましてや、他人に撮ってもらうときはお互いのシンクロ率がクオリティを決める。

作品2「夢売るふたり」

 何故か、僕のポケットの中から映画の半券が!1年数ヶ月の時を超えた映画の半券が砂漠に行くとは誰が予測できたことだろう。無駄にAKACHANsとの相性も抜群。砂漠でどういった夢を売ったのだろうか、AKACHANsは?

作品3「夜明けのバンカー」

 ハーレーで疾走するAKACHAN(男)にアクシデントが。砂にハーレーがもってかれ、見事に故障してしまいました。AKACHAN(男)は愛するAKACHAN(女)のもとにたどり着けるのだろうか?

作品4「Synchronized Deserting」

 砂漠でAKACHANsは「アラビアのロレンス」さながらの窮地に陥る。しかし、オレンジの大地でもがく彼らの動きはシンクロナイズドスイミングさながら。呼吸の整った動きは感動を呼び、砂漠のシンクロがオリンピック種目追加候補になったとか?

作品5「大脱走」

 砂山を華麗に吹っ飛ばす。イージーライダーAKACHAN(男)。

 まるで、映画「大脱走」のマックイーンさながらの決死の疾走には全米が涙しなかった。

 チェ・ブンブンだけが涙したらしい。

作品6「木登りの達人」

 ただいま40mを超えたところ。AKACHAN(男)は50mの木を登り切るために今まで修行を組んできた。何故、AKACHAN(男)は木登りに人生の総てを注ぎ込んだのか?答えは、「そこに木があるから」と彼は昨日報道陣に語ってくれた。さて、あと5mだ、粘れAKACHAN(男)!!

作品7「BEFORE SUNRISE」

 AKACHAN(男)はA.M.2:00にAKACHAN(女)を起こす。

 「俺のハーレーに今すぐ乗れ」

 AKACHAN(女)は安眠を妨害され、不満だったが、身体が勝手にAKACHAN(男)の元へ動き出し、ハーレーで熟睡した。

 「おい、起きろ」

 AKACHAN(男)はカノジョを起こす。AKACHAN(女)がカレシの目的を知るのに時間は要らなかった...

作品8「不時着」

 モロッコに着くまで、本当に飛行機運なかったけれど、こうならなくって良かった。やっぱり、留学には行きたいしね。んっ航空会社?それは言わないでおこう。そして、今日のサハラ砂漠には「星の王子様」はいなかった。無念なり。

 実はこの飛行機フィギュア、めがねケースに入れていたら、いつの間にか翼がもげていたんだよね...不吉である。

作品9「BORN TO BE WILD」

 かつて、自由を求めてモニュメントバレーを疾走させた男達がいたようにAKACHAN(男)はサハラ砂漠を疾走する。余談だが、サハラ砂漠マラソンが存在するらしく、僕の知り合いのバックパッカーが挑戦し、見事完走したとのこと。リュックに食料や寝袋等を詰め込んで心細い目印頼りに走りきるのだ。格好良すぎるぜ!元陸上部長距離族として興味深い大会でした。

作品10「コブは帰還者を生む」

 砂漠の熱い!オレンジ色と黒のコントラストが絶妙に絡み合った逸品。

 僕の幼少期抱いていた砂漠のイメージはまさにこれ!

 放浪の民が自分たちの影を見て、歩んだ道を懐古する。なんてロマンチックなんだろう。やはり、砂漠に行ったららくだに乗るべし。そして夜明けを愉しむべしだと感じた。

ってことで、らくだに揺られてベルベル人のテントに到着。

ただ例の中国人ツアー団体にミントティー飲み場を占拠されていたので、

別のベルベル人テントに行かなくてはならなかった。

そのテントが幸運にも写真好きにはたまらない場所にあって...to be continued