地球の急ぎ方~モロッコはイン・シャー・アッラー編~

五日目 モロッコは映画の聖地

 モロッコは隠れた映画の聖地である。「カサブランカ?モロッコ?」ノンノン、こいつらはモロッコロケしてないぜ、「スター・ウォーズ?」それはチュニジアだ。「アラビアのロレンス」「バベル」「グラディエーター」のロケ地であるアイト・ベン・ハッドゥ、ヒッチコックの「知りすぎていた男」のロケ地マラケシュのジャマ・エル・フナ広場ここが今日訪れるところである。そうモロッコは自国の映画はあまり撮らないけれども、他国にロケ地を提供する稼業が盛んな国である。天候もさほど荒れないから砂漠感を出したいときのロケ地にぴったりなんだそうだ。確かに、ここに来ると映画を撮りたくなる。僕の場合ロード・ムービー、「イージー・ライダー」や「オン・ザ・ロード」のような荒野を駆け抜ける映画を撮りたいと思った。んで実際に撮った。

 この地を疾走するバスからは砂漠から突如雪山が出現したりと、映像表現のインスピレーションがかき立てられる。さてそんな映画好きがこれから向かう、アイト・ベン・ハッドゥでは何が得られるのでしょう?

 人の集まるところに店はある。アイト・ベン・ハッドゥ全貌を見渡せるポイントにアンティークショップが建ち並ぶ。店員は一人。骨董品や布、ガラクタを販売している。

 撮影スポットでは添乗員二名がかりで皆の姿を撮りおさめる。モロッコ人ガイドさんはアクロバティックに老人を撮って撮って撮りまくる。

 初日から老人の強靱さに驚かされっぱなしであるが、ここでも炸裂。男性店員一人に対し囲い込み交渉に入るばあさん。これいくら?高いね、ダメだねと勢いのある駆け引き、罵声が飛び交う。日本語で。コミュニケーション能力神レベルな彼女らに英語能力は必要なかった。紙レベルのコミュニケーション能力な僕は彼女から勇気をもらう。彼女らを味方に付ければ交渉がもっと上手くいくのでは?いや、楽器は一人で競り落とそう。

 アイト・ベン・ハッドゥに到着。この橋を渡ると山登り開始。今日は登るぞ登るぞ。

 山の中間地点で絵描きが素朴な絵を描いている様子を物珍しそうに見るおばあちゃんたちをよそに僕は、ここでロケされた映画のリストを見る。あれ、「007/リビング・デイライツ」はタンジールだけでなくここでも撮影が行われていたんだと驚く。まさにこの映画の主題歌をiPodに入れて正解だった。最近だと、「プリンス・オブ・ペルシャ」のロケで使われたようである。

 アイト・ベン・ハッドゥは寂れた街ではない。今でも機能しているのだ。だから、山登りの小道に沢山の店が建ち並ぶ。なんと、僕の欲していたカルカベという楽器があるではないか!これは交渉せなあかんなと早速店内に。2つないと意味ない楽器なので2つ持って店員のもとへ...400ディルハム。ん~高いな、とハリハリ!と叫び300まで下げた。しぶとい。と思ったら、外国人添乗員が「God Price」と紙に200と書いた。すると、今までしぶとかった店員があっさり200ディルハムで売ってあげると言ったのだ。えっつヤツは店員とグルだったのか。そういえば、この外国人添乗員行く先々で知り合いがいるらしく、出会うモロッコ人としょっちゅう世間話、しかも親しげにしている。でも200ディルハムはちと高い。100ディルハムじゃないとな1300円だったら買うけど2600円は高すぎだと、再交渉。しかし、中々店員は安くしてくれない。しかも、周りのばあさんとの交渉に明け暮れ、中々交渉に切り出せない。しかも、この店の売り方は強引でショッピングバックに入れて渡してくるから、撤退するにもこのショッピングバックどこに返却すればいいのかわからん。

 やはりここもナオト・インティライミ方式。俺は去るよエクスペンシブと言い放ち、店員に渡そうとしたら、外国人添乗員が店員に100に負けろと鶴の一声を掛けたおかげで無事民族楽器を競り落とせました。なんだこの添乗員。興奮した僕を祝いににゃんこがすり寄ってきました。メッチャ可愛い。

 トイレ...それは旅行者が自分の旅を語る上で避けては通れない話である。国によって、便器が二個あったり、個室の仕切りがなかったり、ウォシュレットがシャワーだったりと個性的だ。さて、モロッコでは様々なタイプのトイレがある。そのなかでも異様だったのがこのトイレ。一歩間違ったら汚物ゾーンに落ちてしまうスリリングな足場付き和式トイレだ。もちろん不器用な僕はこんな足場には乗らず後方から穴に向かってホールインワンを決めるのであった。もちろん、このトイレにもチップおばさんがいる。

 アルガンオイルの店に着く。あれっイタリアでアルガンオイルをお土産に買ったのだが、本場はモロッコだったらしい。ドングリみたいな木の実をこすってオイルを作る実演販売を魅せられるが、おじちゃんがふとある事実に気づく。ここ髙いよね。だって、郵送販売の3個セットアルガン石けんの単価の方が安いぞ。確かに高い気がした。しかも、さほど購買意欲が湧かなかったので退出。向かいのガラクタ屋で暇つぶし。なんと民族衣装を売っているではないか!

 早速店員にこれは民族衣装か?と尋ねる。ベルベル人の衣装だそうだ。試着させてもらった。青色のベルベル人衣装。色合いがよく、これなら日本で闊歩できるぞと思っていたのだが残念。ちと小さすぎた。ビッグワンプリーズと大きい物を出してもらったが、色がしょぼかった。結局ここでは成約ならず。無念なり。

 ようやく本日のトリ、ジャマ・エル・フナ広場に到着。

早速、ガイドブックでお馴染みの水売り商人発見。うさんくさい雰囲気醸し出して水を売りつける。この広場には蛇使い、大道芸人、ジュース売りがうじゃうじゃいる。写真好きには撮りたい対象が沢山いるが、下手に撮ると金を請求されるのでここで大切なのは盗撮力。よっぽどツーショットを撮りたい時以外盗撮しよう。

 モロッコでまさかのばあさんにモテる。細いスークを練り歩き、「裸のランチ」の世界観を堪能。その後の自由時間に、おばあさんにボディガードを頼まれる。しかも二人に。土産を買いたいと言うので、広場を散策土産屋らしきところでカノジョらを見守る。その間にモロッコ人店員と世間話。日本語を教える。「レザーって日本語でなんて言うんだい」と訊いてきた。そこまで英語が達者な人ではなかったので断片的な単語を投げてくるがなんとなく意味は分かる。そして日本語を教え、最後に折角だから「モロッコでラマダーン」という本に載ってあった「イン・シャー・アッラー」という言葉を使ってみる。この言葉の意味は「神の思し召し」であり、未来のことを指す意味で広く使われているようだ。I'll be back,イン・シャー・アッラーって言うとまた会えるといいねみたいなニュアンスで使えるのではとやってみたら店員さんニコニコしていたのでどうやら正解のようだ。それにしても、ウザいぐらいに覚えたての古い日本のギャグを連発してくる人々にこの言葉は効果抜群だ。戻ってくるかもしれないし、戻ってこないかもしれない。それは神のみぞ知る事だ。なんと都合の良いフレーズだ。この言葉を言い放ち、おばあさんたちを誘導する。「うっちーと一緒でよかったわ」と言われた。もうこのおばあさんたちとは、そこまでの仲となっていた。

 ジャマ・エル・フナ広場で一目惚れした服があったのでおばあさんを説得して向かう。アルガンオイルの店の向かいにあったベルベル人の服よりもよさげな赤の服だ。早速店員に試着させてもらう。「どこから来たの?」「日本から」「アイト・ベン・ハッドゥとても良かった」と世間話を交わし交渉。メッチャ面白いおじさんで、ずっと気になっていベルベル人ナイフの形の意味まで教えてもらっちゃった。すんごいカーブが激しいベルベル人のナイフはいろんな所に引っかけるためにあるんだって。でも、日本では使いづらいから遠慮しとく。って事で300ディルハムで競り落としました。約3900円。まあ、こんなもんしょと遂にミッションインポッシブルだと思われた3つの目標が達成されました。感無量。嬉しい!勢いづいた僕は、白ワインハーフボトル呑んで千鳥足になった。初めての千鳥足体験。体と心のシンクロ率が低く、全く思うように動かない。ホテルの部屋にたどり着くと、ベッドで気絶していました...to be continued

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コメント: 2
  • #1

    sekstelefon (火曜日, 31 10月 2017 20:35)

    jednowymiarowy

  • #2

    sekstelefon (金曜日, 17 11月 2017 21:31)

    rozwiązywalność