地球の急ぎ方~モロッコはイン・シャー・アッラー編~

六日目 五つ星で「ラマダーン」ファイナル

 気絶すること4時間。3時に何故か起床するチェ・ブンブン。

よく、映画で二日酔いのおっちゃんがするよう怠そうにシャワーを浴びる。Wi-fi繋げにフロントに赴き、iPhoneをいじくっていると不吉な予感をまとっている黒猫に遭遇。まあ、そんなことはどうでも良い。

 5時間後、昨日買ったベルベル人の服を装備して朝食会場へ。おばさん、おじさんに羨望の目で見られる。ただ、値段の質問はやめてくれ。不安になるではないか。そんな英雄気取りの彼は思うのであった。そんな彼はホテルの売店のおじさんに誘われるまま店内へと潜入。

 ベルベル人の違う服を買わせられそうになる。がちとダサかった。折角なので試着、銃やペンダントまで装備、最強のベルベル戦士になりきったところで、おばさん集団登場。写真撮影してもらい、僕はペンダントだけ70ディルハムで競り落として、押し売りから逃げる。おばさんは、人の面白い物を自分でも買えるだろうと思う習性があり、躍起になって僕の買ったペンダントと同じ物、あるいは民族衣装を買おうと店を探し回っている。残念だったな、僕がラストワンを競り落としたぜと嘲笑す。

 おばさんは我が良きライバルなり。

 マラケシュの昨日行けなかった市場を巡る。

 ところで「アルゴ」という映画にこういうシーンがあったのを覚えているだろうか?

 市場を通過する偽映画撮影部隊。隊員の一人が市場の写真を撮ると、店員にガチ切れされるというシーンだ。これはモロッコでも通用する。モロッコの市場を撮影しようとすると、嫌がる人や罵声をあびせる人がいる。よくよく考えたら、日本でも中国人・韓国人観光客が大量に群れて歩いて写真を撮っているところを見ると不快に思うことがある。邪魔だし、何も買わないし、自分たちは見世物じゃないし。旅行だから感覚が麻痺していたのだけれども、リッチな国の民が貧しい国を大名行列のように闊歩したらムカつくものだ。ってことで、途中から流石に自重しました。でも、モロッコの市場は上野のアメ横と似ているようで違う。スパイスの香り、使用用途不明のガラクタ屋の多さにインスピレーションが掻き立てられるのである。

 モロッコでは珍しい正規価格のデパートにつれてかれる。閑散とした店内。鏡が多く店内も広いため迷路のように迷子になる。そんな中ショックな出来事が、現在絶賛装備中のベルベル人の服が225ディルハムで販売されていたのである。色はダサいが、辛酸を舐める。なんたって...「これ、225ディルハムだね。騙されたね」ウッセー、ばあさんじいさんに指摘される。言わなくていいんだよそんな事。それより、ばあさんだってアルガンの石鹸ぼったくられてるじゃん。ここだと遥かに安価で買えるぜ。そんな厳しい境遇を真向かいの激狭床屋(COIFFUR)は見守っていた。

結論:なんだかんだ言って、正規店で買うのが一番。

ただし、あまりに素っ気ない感じがするので、左の写真のようなごっちゃごっちゃしたところで買うのが僕は好きである。ここに来て英語もフランス語もましてやアラビア語も全然話せないのだが、シックスセンスと傾聴力が覚醒。普通にコミュニケーション取れるようにまでなった。僕もコンピュータおじいちゃんになれるかな?

 バスでカサブランカにリターン。ハッサン2世モスクに潜入なり。お手洗いに続く通路にお祈り場があったり、体を清めるスペースがあったりとなんかゴージャスなモスクだ。故に、無宗教のしょぼ日本人など中には入れず門前払いだ。

 とは言っても、入り口から中を写真に収めることはできるそうなので覗いてみる。すげー、ゼルダの伝説やマリオのラスボスフィールドさながらの風の吹き回し。でも、ここはあくまで神聖な場所。剣を振り回したり、建物が崩壊したりすることはなく、敬虔な方の祈りがあるのみである。お邪魔しました。

 市庁舎前の賑わいは素敵である。

 モロッコの可愛い女性が沢山いましたよ。

 モロッコって男子校みたいにギスギスした雰囲気があるが、市庁舎前はイギリスのように長閑であった。でも注意。ここは物騒スリポイント。油断しているとスられるぜ。

 

 

 いままで何かと設備が酷かったらしい(僕の部屋だけ無敵だった)この度も目玉の五つ星ホテルに到着。フサ・カサブランカ・プラザだ。5つ星だけあって、部屋の中からWi-fiを繋げられるぜ。風呂はお湯が張れる、シャワー室がある。隣の部屋へと通じる扉がある。なんか凄ー。

 モロッコ旅行最後の晩餐に得意のハイネケンを嗜み(呑みやすいぜ)、すっかり酔っ払った状態でチェ・ブンブン監督作「ラマダーン」最終話撮る。民族衣装装備、カルカベも装備楽器を鳴らすinバスルーム。意外と音が響く、騒音被害を気にしつつど派手に演奏撮影、ガレージバンドで編集なり。ふとバスルームに三脚が立てられることに気づき、レッグダンスをしたくなった。レッグダンスとは、足だけを魅せて踊るダンスのことで、ムーラン・ルージュでも公演されたほど(「ファイアbyルブタン」で観られる)。そのセクシーレッグダンスをバスルームで実演...しかし、体が堅かったのを忘れていたようだ。垂直に足を上げることができず、100度という微妙な角度の足がもがくシュールな動画が完成した。後日、友人に魅せたところドン引きされた。夜な夜な撮影された動画たちは10日後に本当に編集され、某映画祭に出品されました。恐らく、本祭では上映されることはないだろう。

 明日は特に飛行機に乗っただけだから物語はないのでここで終わるとしよう。

 今回、この壮絶な旅行を通じてまた一歩チェ・ブンブンのさばいばる能力が上がった。次回、フランス留学編では、アイスランド、アンドラ、中欧含む10ヶ国制圧を目指す予定だ。アイスランドは物価が高いらしい。アンドラは電車がないらしいなど困難だが、フランス語留学族の伝説となってみよっかなと思ってたりする。チェ・ブンブンは結局大学でもクレイジーに生きるのであった...おしまい