「LIFE!」:TOHOシネマズ渋谷にて

妄想が大惨事レベル

「LIFE!」:評価50

監督:ベン・スティラー 出演:ベン・スティラー、ショーン・ペンetc

 

 妄想癖の男が冒険に出るジェームズ・サーバーの「虹をつかむ男」の映画化。実は、1947年版のリメイクだったというちと残念な作品。やはり、アメリカは慢性的なネタ不足に陥っているようだ。

 

 そして内容だが、主人公であるウォルター・ミティの妄想癖が重傷過ぎて「仕事成り立っているのか」と心配になるほどだ。いきなり駅からビルの窓へ飛び込んで犬を助ける妄想をしたり、女を口説く妄想をしたり...。「中学生円山」は、まだ中学生だから安心だが、これは悲惨である。

 そう、この作品は「妄想」が売りなのだ。

 しかし、残念ながら「中学生円山」に遥かに及ばない伏線展開でした。やはり、妄想から現実に戻る場面は数種類も魅せられると飽きるもの。そして、伏線もバレやすいのがこの手の作品。故にもうちょっとひねって欲しかった。また、ベン・スティラーが凝ったと思われる文字やメッセージを使った演出もかなり観辛く、最近よく動画を作る僕としてはがっかりな演出でした。

 

 とはいえ、この作品を観ると旅をしたくなるのは間違いない。特にアイスランドの映し方は絶妙で、日本人には馴染みがないアイスランドの魅力を十分伝える映像だったと言えよう。

 

 さてネット社会、グローバル化が著しく進み老舗の会社ですら大幅リストラが行われるこのご時世。鬱憤を妄想だけにため込み病むか、外へ放出しハイリスクハイリターンな世界へ踏み出すか?そんな現代の病気的現象に訴えかけたこのファンタジーは果たして観る者の心に届いたのだろうか?