「エージェント:ライアン」:TOHOシネマズみゆき座にて

おそロシア!THEプロパガンダ

「エージェント:ライアン」:評価35

監督:ケネス・ブラナー 出演:クリス・パイン、ケヴィン・コスナーetc

 

 正直、トム・クランシー原作ものは苦手である。「レッド・オクトーバーを追え!」の阿吽の呼吸で船長のマインドとコミュニケーションをとる様子や、「パトリオット・ゲーム」の緊迫した追い追われのシーンは確かに面白いが毎回途中で退屈してしまうのである。

 

 さて、久しぶりに出現したこの作品「トータル・フィアーズ」から12年もたった今、何故新作を作るのか?しかも、トム・クランシーの特定の小説が原作でない。つまり二次創作であるのだ。

 

 観てみるとなんとなく理由が分かってくる。近年、またロシアとの関係が悪化。この前のクリミアの件でまた冷戦が始まろうとしている。そこで、ロシア=陰謀企てる最悪の敵と植え付けるために映画化したようだ。ただ、露骨にロシア批判しないように「全世界を危機に陥れるためロシアが陰謀する」というアウトラインになっているが、頭隠して尻隠さず。あからさまだ。

 

 終始、ロシアは金融を牛耳る悪だと言いまくっている。さらに、別にエージェントライアン要素は「経済アナリストがエージェントになってしまう」というところだけで、他の作品にあった葛藤、敵に対する同情といったシーンはない。常に敵をロシアにおいている点で原作レイプ、プロパガンダもいいところである。

 

 しかし、皮肉にもアクションを楽しんでいる自分がいた。ツッコミどころが多すぎて今回は集中して観られたのだ。ってことでこれはコメディなんだなと痛感させられたのでした。